日本刀の手入れを怠ると・・・
日本刀は定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスと言ってもそう難しいものではありません、個人で簡単に行えるものです。
日本刀は鉄からできているために手入れを怠るとすぐに錆が発生します。この錆を発生させないように定期的に古い油を落とし、新しく油を塗る事により刀身から錆が発生する事を予防できます。
錆が発生したからといってすぐに日本刀の価値が落ちる訳ではありませんが自然に錆が落ちる事はなく、一度錆が発生すると刀を研磨に出さないといけません。この費用は最低でも5~6万円以上支払う必要があるため、想定外の出費となります。
また錆の発生が進んだ場合、研磨に出しても錆が取り切れない事もあります。こうなると美術品としての刀剣の価値が大きく下がることになります。
錆が発生してもなお手入れを全く行わなかった刀剣は鞘の中で錆の発生が止まらず次第に刀身を抜くことすらできない状態になります、こうなると日本刀の実用品としての価値すら無くなってしまします。
日本刀の手入れの要領
美術品としても評価の高い日本刀ですが、その美しさを保つためにも手入れは不可欠です。
刀は鉄で出来ているため錆びないように気をつけなければいけませんが、保存するときは専用の油を引くことで錆びないように保護します。
打ちたての新しい刀は錆びやすいので10日前後に一回、それ以降でも年4回ほどの手入れが必要です。
日本刀の手入れの要領としては、まず目釘をはずして柄や鍔などをはずします。そして、古い油を拭い取ったのち新たな油を引いて元に戻すという流れになります。
用意する道具は、目釘を抜くための目釘抜きと上拭い紙・下拭い紙、そして打ち粉です。
まず、古い油を下拭い紙で拭き取ります。そして打ち粉を刀身にポンポンとたたいてかけます。時代劇などでよく見かけるシーンですが、打ち粉は砥石の粉でできており拭いきれなかった油を吸い取る効果もあります。
これを打ったあと上拭い紙で打ち粉を拭い、これを綺麗になるまで繰り返しますが、打ち粉が付いた紙で何度も刀身を拭うと帰って傷つけてしまうので、上拭い紙は一度使うたびに新しい物に交換します。
綺麗になったら再び油を引いて元に戻します。